足首周囲の痛みや腫れの原因と現場で感じた改善について

足首周囲の痛みや腫れはランニングなどで起こる?原因と現場で感じた改善について

ランニング時の足首の痛み
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スポーツ選手のサポートをしていると痛みの相談をよく受けます。競技によって痛む場所は変わりますが、種目によって痛みの出る場所は似てきます。

野球選手であれば肩肘の痛み、サッカーやラクロスといったスポーツでは下肢の痛みが増えてきます。スポーツ全般では腰痛などが頻繁に起こりがちですが、これらの痛みはなぜ起こるのでしょうか。

以前からお伝えしているように、これら痛みの原因の大半が筋力の弱さによるものではなく、身体の使い方に問題があり、その動作のまずさが結果として痛みへと変わっていっているケースが多いと感じています。

先日もラクロス部に帯同している際に足首の痛みについて相談され、このケースも使い方の問題が主な原因でした。

今日はこの足首の痛みについて書いていきますが、ランニングをしている方などはこの足首の痛みが起こる可能性があり、予防という意味でも参考になることがあると思います。 

では、早速本題に入っていきましょう。

ランニング後に感じるふくらはぎの痛みの原因と改善について

ランニングで膝の痛みが発生する原因と改善について

 

足首周囲の痛みと腫れの原因

足首周囲の痛みと腫れはどのようなことが原因で起こるのでしょうか。先日のラクロス部の選手のケースであれば、日常生活では痛みは感じることがなく、プレー中に入ると痛むとのことでした。

痛む場所というのは、右足首の外踝の後方部分であり、この部分に腫れがありました。

足首の痛み

具体的に原因を探っていくと、走っているときに痛みが強く出ており、足が地面から離れる瞬間に痛みが強くなるようでした。

この選手は以前走り方のことで話をしており、地面を蹴るような意識が強く、主にこの動作が原因で痛みが出ていました。

痛みの原因とは、筋力の問題、環境の問題、シューズの問題など原因はさまざま考えることができますが、原因について考えられることを7つにまとめていますので、こちらを参考にしていただければと思います。

ランニングで膝の痛みが発生する原因と改善について

ランニングをしていて膝が痛む場合と同じように、原因はこの7つを考えていけばみつかるはずです。

ただ、主な原因は走り方に問題があることがほとんどです。

痛い場所が主な問題箇所ではない

足首の外側に痛みが出ていますが、主な原因はここではありません。

痛みが出ている場所は腱であり、問題はこの筋肉にあります。この腱は腓骨筋という脛(すね)の外側にある筋肉から移行してきますが、走り方などに問題あると腓骨筋に異常なストレスを受け、硬くなり痛みへと変わっていきます。

要は、ランニングをしているときに腓骨筋を使いすぎてしまっているということです。

先ほどこの選手の特徴として、つま先で地面を蹴るように走るとお伝えしましたが、地面を蹴るように足首を使ってしまうと腓骨筋がストレスを受けます。

特に脚の小指側で地面をキックする場合、大きなストレスを受けてしまい、足首の外側が痛む原因となります。

このように脚の小指側でキックしている選手は、後ろから見ていると踵がクロスするように走っています。

そしてそのような場合、腱に炎症が出ることがあり、足首が腫れることがあります。このような場合、腱をアイシングする必要があります。

今回のような走っていて足首が痛んだり腫れる場合、考えられる原因は以下の通りになります。

  • 走り方のまずさによって下腿の筋肉が異常なストレスを受け痛みが発生する
  • 筋肉がストレスを受け続けると腱に炎症が起き、腫れることがある

 

ランニング後の足首の痛みの改善はどうすればいいのか?

ランニングで足首の外側を痛めてしまった原因は、腓骨筋にストレスを受けるようなことをしてしまったことが原因とお伝えしました。

原因が理解できたところで、次はどのように足首の痛みを改善すればいいのか、ということです。

今回のような場合、走り方が原因で下腿の筋肉がストレスを受け、筋肉が緊張しているため、痛みを改善するためにはまず筋肉を緩めることです。

選手の場合も、自分で筋肉を緩めるようなエクササイズを伝え、実践してもらうと筋肉が緩み痛みも和らいだとのことでした。

ただ、これだけでは練習するとまた痛みが再発してしまいますが、それは根本的な原因は走り方に問題があるため、この動作の改善と日頃筋肉を緩めるようなエクササイズをすることで痛みの改善になります。

実際に選手もこのような手順で過ごしてもらうと痛みの程度は徐々に改善し、まだ動作がうまくできていないこともありますが、以前に比べれば痛みも改善し、プレーには支障がない程度になっています。

改善のためにすることは以下の2つになります。

  • 筋肉を緩める
  • 走り方を改善する

ただ、2つ目のことについては原因によって変わってきます。ランニング障害の原因のひとつにシューズの問題がありますが、この場合、動作云々ではなくシューズを変えることで痛みが改善することがあります。

原因によって改善策は異なりますが、今回の場合はこの2つが改善には必要になります。

 

下腿の筋肉を緩める方法

下腿の筋肉を緩めるために伝えたことは、以下のどちらかやりやすい方をするように伝えました。

  • 足首回し
  • 足首をブラブラさせる

両方とも下腿の筋肉を緩ませることができますが、どのように行うかによって結果が変わるためポイントをまとめて伝えていきました。

足首回しについて

感覚としては足首を大きく回すと足関節でゴリゴリとした音がなります。この音がならない程度の小さな範囲で回していただき、それを続けることで下腿の筋肉は緩んでいきます。

ポイントは音がならない程度のスムーズに回る範囲で気持ちよく足首回しを行うことです。

筋肉は伸ばすだけではなく、揺らすことでも緩めることができます。

筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介

 

走り方の改善について

今回の足首周囲の痛みは、走り方が主な原因ですので、次はこの動作を改善していきました。

まず現状を把握するため、どのような走り方をしているのか、重心の位置や走っているときの感覚など確かめながら走ってもらいました。すると右足の外側に荷重していたり、つま先を使っている感覚があるということでした。

指導の流れとしては以下のような流れで行っていきました。

  • 実際に走り手本を見せ、現状と改善点の把握をしてもらう
  • 体重指示ポイントを理解してもらう(立つ、しゃがむ 等)
  • 両足でジャンプストップを行う(1回ずつ、連続)
  • 片足でジャンプストップを行う
  • 両足・片足・交互とホップジャンプを繰り返す
  • 走り方の指導
  • 反復横跳び
  • 多方向への重心の移動

 ジャンプストップ ジャンプストップ ジャンプストップ ジャンプストップ ジャンプストップ ジャンプストップ ジャンプストップ

体重支持ポイント

実際に指導する中で、踵重心のときとつま先重心のときの差を理解してもらい、そのときに痛みが出る程度も変わることを実感していました。またはじめはつま先の方が動きやすいということを言っていましたが、踵重心になれてくると痛みの軽減と臀部で衝撃を受けていることを理解してもらいました。

その流れで走り方の指導をしたときも、つま先ではなく踵で弾むようなイメージをもってもらい走ってみると、ポンッポンッと弾む感覚が出てきて、このときも衝撃は臀部に受ける感覚が出てきました。

前方方向への動きでは改善が見られましたので、そのまま側方、多方向へと移行し常にフラット着地ができるようにさまざまな動きを取り入れながら足の使い方のイメージを変えていきました。

このように走り方だけではなく、体重指示ポイントの理解や多方向への重心の運び方なども行い改善を図っていきました。結果的には動きの中ではまだ痛みは残るものの、痛みが軽減できることも実感でき、刺激の受ける場所が変わることを理解していました。

上記だけではなく、体重支持ポイントを理解するためにはステップを踏んでいくことが重要になります。

また体重支持ポイントが理解した後は、ランニングをするのか、短距離のようなスプリントを行うのかによって走り方が異なってきます。

 

ランニング時の足首の使い方について

走り方についてはクライアントさんからも相談を受けることが多くありますが、そのひとつに足首の使い方があります。

走り方のイメージはどのようなイメージをお持ちでしょうか。

  • 地面を蹴る、押す
  • つま先で地面をかく

このようなイメージで走っている方もいると思います。

データから見る足首の使い方

さまざまな意見がありますが、世界陸上などで多くの分析データが出ており、その中のひとつにトップ選手の足首の使い方というものがあります。

このデータによるとトップ選手ほど、足首を固定的に使い走っているときにあまり動いていないそうです。逆に日本女子選手に多くみられるのが、つま先で地面を引っかくような走り方が見られるそうです。

つま先で地面を引っかくような走り方をすれば、回転の力が働き力の方向は地面に激突するような方向に力が働いてしまい、走るとなれば効率がわるくなってしまいます。

作用・反作用

短距離選手は地面を踏み込むような意識で足首を固定的に使い、長距離選手は足首をどうこう使うという意識を持たず、リラックスして走ることを最優先にし、走っているそうです。

このあたりは見た目と異なり、主観と客観の違いであり、指導する側としては気をつけなければいけないところになります。

走ることは重心を運ぶこと

距離の長さに関係なく、走るということは重心を運ぶことであり、移動させるということになります。

走っている時に脚を前にどのように出そうと考える必要はありません。

脚をどう動かそうかと探ってしまうことで、脚の緊張につながってしまう可能性があります。

また人間はこのようなことから自然と脚が前に出てくるようになっています。

重心移動 重心移動 重心移動

重心を前に移動させると地面に激突するのを防ぐため、勝手に脚が前に出てきます。

このような反応を利用し、走るときは重心を前に運ぶようなイメージで、後は気持ちよく身体が動かせているかどうかを感じながら走ればスムーズに走ることができるはずです。

腕の動きは短距離、長距離によって異なる

腕の振りについては、短距離と長距離では使い方が異なります。

短距離の場合、腕は前方への推進力を得るための道具として活用し、前に振り出すように走ります。

腕を前に振り出す

逆に長距離の場合、腕はリズム取りの役目になりますので、前に振り出さず、自分が一番リラックスして動かせるところで動かします。

腕の振り

どちらにも共通することは、腕は引かないということです。

腕は引かない

腕を引いてしまうと、前に進もうとしている妨げになりブレーキがかかってしまいます。

ですので、基本的には身体の前側で腕が動くようにします。

 

足首の痛みの改善と指導後の経過

選手に痛みの相談を受けてから、実際に筋肉を緩めたり動作の改善を指導して2週間が経ったときに再度見ることができましたが、痛みは軽減し腫れも引いていました。この間の期間はアイシングもしてもらい、毎日足首回しもするように伝えていました。

実際に足首回しや動作について確認すると、伝えたことと少しずれていたところもあったため再度確認をしていくと違和感を感じていた部分は改善し、より正確に動作ができるようになっていたり、足首回しもうまくできるようになっていました。

この日からは足関節にテーピングを巻き、ヒールロックを教えこれによって重心の位置を踵に来るようにするとさらに動きやすくなり、動作もうまくできるようになっていました。

このように痛みがあって、筋肉を緩め、体重指示ポイントや走り方、多方向への重心移動の仕方などさまざまなことを伝え、指導することで足首周囲の痛みの改善と腫れについては改善していきました。

 

足首の痛む場所にアプローチしても痛みが改善しない理由

これまでお伝えしてきたように、痛む場所をどうこうするということはしてきませんでした。それよりもその痛む部分に関連する筋肉を緩めたり、そこにストレスがかかる動作を改善していきました。

要は今回のように痛む場所は腱の部分であって、本来問題があるのはその上にある筋肉です。もし外踝周囲に痛みがある場合も、後脛骨筋が外踝の後方を通っていますので、その痛む部分ではなく、それよりも上にある後脛骨筋の緊張が原因で痛みが出ている可能性があります。

このように痛みが出ている部分ではなく、その上にある筋肉にストレスがかかり痛むということは、足首周囲の問題ではよく起こることです。ですので、痛む場所ではなくその他のところにアプローチすることが必要となります。

もちろん今回のように筋肉に問題があるのか、組織に問題があるのか、痛みが発生するとまずは病院で診断を受けることが最優先され、明確な状態を把握することが重要です。そのためには、整骨院などの治療院ではなく、整形外科などの病院で診断を受ける必要があります。

筋肉の問題なのか、靭帯などの組織に問題があるのか、それによって対応も大きく異なりますが、筋肉が原因であれば上記のような対応で痛みの改善ができるということを現場では体感しています。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。足首周囲の痛みは、下腿の筋肉が異常なストレスを受けることが原因であり、筋肉を緩め、そして異常なストレスを受けてしまう根本的な原因を改善することで痛みは改善されると思います。

ただ痛い場所をどうこうするよりもその上にある筋肉を緩めることが先決のように感じます。

またきちんとした診断を仰ぐためには、整骨院ではなく整形外科でレントゲンやMRIを撮って状態が明確になることも大切ですので、まずは病院で医師による診断を忘れないないようにしていただければと思います。

では最後の今日のまとめを書いていきたいと思います。

  • 足首が痛む原因は動作のまずさによる下腿への異常なストレスが原因である
  • 改善には筋肉を緩めること
  • フラット着地ができることで衝撃は臀部で吸収できるようになる
  • 下腿の筋肉は足首回しやブラブラ運動で緩めることができる
  • 走り方やフラット着地ができれば痛みは改善する

このような内容でお送りしていきました。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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